着物・草履のメンテナンス

 着物のお手入れ・シミ抜き教室 

ふだん着物だから、自分でできるお手入れに挑戦!
京都にある「祇園まつかわ」で年に1.2度開催されているシミ抜き教室に行った体験談をご紹介します。

★祇園まつかわシミ抜き教室

●所要時間/約1時間半 料金/3000円(専用ブラシ持帰り付)

シミの説明&デモンストレーション

着物のシミについての簡単な説明を受けます。
この教室で教えてもらえるのは衿と袖口の汚れをベンジンで落とす方法。
衿に付きやすいファンデーションや口紅など油性のシミはベンジンや石油系溶剤で落ちるけれど、ジュース・汗・血液など水溶性のシミは落ちないそう。
その後、お手本を見せてもらいます。
プロの技は手早くて簡単そうに見えますが・・・。

注意すること

・ベンジンを扱うので、風通しのいい部屋で行い、火の元を遠ざける。

・喪服などの最近のクロの着物はこすると白くなることがあるのでNG。

・生地が弱っているもの、黒や焦げ茶の大島もNG。

・刺繍ものはこすらずにたたく、引田絞りはひっかかることがある、金彩はのりがとれる場合があるなど。

準備

・安定感のある広口瓶にベンジンを入れておく。

・綿の晒し、市販のシミ抜き用のブラシ(1000~2000円程度)を用意。

・テーブルの塗装がベンジンではがれないか、あらかじめ確認。

・右利きの人は、着物を左、ベンジン・晒し、ブラシを右に置く。
左利きは逆。

・晒しをベンジンで湿らせ、着物の目立たないところで色落ちしないか試す。

衿汚れのシミ抜きの手順

・左のかけ衿から行う。着物の手前をテーブルとお腹ではさみ、左手で衿を抑えてぴんと張る。

・右手に晒しを持ち、広口瓶に蓋をするようにかぶせて回し、ベンジンをたっぷり含ませる。

・その晒しを衿汚れとその周辺に当ててベンジンで湿らせる。衿裏からも晒しを当てて湿らせる。これをしておかないと輪ジミになりやすい。

・ブラシを広口瓶に差し込んでベンジンをたっぷり含ませ、人差し指と親指で鉛筆持ちして着物に対して垂直にたてて前後に軽くこする。

・無理な力を入れ過ぎず、シャカシャカ(こする)・トン(瓶につける)、シャカシャカ・トンとリズムよく2~3回繰り返す。これでファンデーションは落ちてきれいになる。これだけで落ちない汚れは素人では無理なので、強くこすったり長く続けないこと。

・ブラッシングの後、再度晒しにベンジンを含ませて衿と衿裏に広目に素早くぼかす。

・着物を上にずらし、右のかけ衿を同様に行う。

・両衿を広げて持ち、パタパタとなびかせるように乾燥させる。ベンジンが揮発したら終了。

袖口のシミ抜きの手順

・衿と・同じ要領で行う。

・袖口の片山を少しずらして1cmほど開き、しっかり抑えながら表と裏を同時にブラッシング。

・これを右袖の両側、左袖の両側で行う。

★感想

・実際に体験して驚いたのは、「ベンジンをたっぷり」の度合いが本当にビショビショになるくらいだったこと。衿の筋汚れは2~3回こするだけで綺麗に落ちました。ただ、古い汚れは落ちないので、まめに手入れすることが肝心なようです。

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 悉皆屋(しっかいや) 

自分で手に負えない汚れや、高価な着物などは和装のメンテナンス専門の悉皆屋にお願いします。
洋服のクリーニングのように、着物の形のままクリーニングしてもらうことを『京洗い』、『丸洗い』といいます。一度着物をといて洗うのは『洗い張り』で、縫い直す必要があります。

一般的にデパートや呉服店を通してお願いすることが多く、1万円以上かかるなどかなりお高め。とはいえいつもお付き合いのあるお店なら、安心といえるでしょう。

ふだん着物などの場合、最近はインターネットや通販で、直接お願いできるお店もあります。料金は半額程度、ものによってはそれ以下です。ただし、万一、問題が起きた場合は自分で対処しなければいけないので、ケースバイケースで使い分けるのが賢明。

また、悉皆の専門店は、クリーニングだけでなく、染め替え、刺繍、紋入れなども取り扱っているので、思い出深い着物などの再生に相談してみるといいでしょう。

『晴れてらす』のきもの属が実際に丸洗いやシミ抜きを直接お願いした事のあるお店は以下の2店です。

★祇園まつかわ本店

多店舗展開しており、自社のHPもあるので、ネットで料金を確認して依頼することができます。きものは宅配便で届けてもいいですし、祇園の建仁寺の近くにお店があるので、京都観光に出かけるついでに立ち寄ってもいいでしょう。TEL 075-525-7177 ホームページはこちら
顧客サービスとしてシミ抜き教室なども開催しています。

杉山洗染整理

TEL 075-811-5251 FAX 075-801-9520

千本丸太町にある昔ながらの町家のお店です。HPはもとよりメールもないので、電話とFAXで連絡をとります。料金表はFAXで送ってもらえます。もしお店に出向いて相談したいときには、一般家庭のような店構えでわかりにくいので、あらかじめ電話をしてから行くことをおすすめします。

 古い草履の修理再生 

押入れから母の古い草履を発見。本革で綺麗だけど、残念ながら鼻緒がきつくて履けない。
そんなとき修理してくれるお店があると助かります。
デパートのや専門店で修理してくれることもありますので、一度相談してみるといいでしょう。
晴れてらすが知っているのは、今のところ下記の1軒だけです。
ほかにご存じのお店があれば、お問合せメールからご連絡いただけると幸いです。

★和装履物卸の「ちくさ」

 

修理体験例

・鼻緒調整/500円
鼻緒がきつかったのをゆるめてもらった。
 
・鼻緒の股の部分の交換/1000円
鼻緒の指の部分の革が劣化し、足袋に色移りした。他の部分は痛んでいないので、そこだけ新しいものに交換してもらった。
・鼻緒調整/500円×2足
きつかった鼻緒を調整してもらった。
 
・鼻緒調整と踵の裏の打ち直し/900円×2足
鼻緒調節と同時に、踵の裏が減ってしまっていたのを打ちかえてもらった。

※ご相談は直接お店へお問合せください。

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